概要

 中国地震局地質研究所は、国務院の中国地震局所管の研究機関であり、地質学、地球物理学、地球化学などの分野で、地球内部媒体の物理的・力学的特性、断層力学、地震メカニズムに関する実験的研究を行っている。

中国地震局地質研究所の写真
中国地震局地質研究所 同研究所HPより引用

1. 名称

○中国語:中国地震局地质研究所 略称:地震局地质所
○日本語:中国地震局地質研究所 
○英語:Institute of Geology, China Earthquake Administration 略称:IGCEA

2. 所管

 国務院の中国地震局の所管である。同局は、国務院の応急管理部の管理する事業単位であり、中国全土の地震観測と地震防災・減災業務を担当する。

3. 所在地

 本部は、北京市朝陽区華厳里甲1号にある。北京市の中心である天安門から約10キロメートルほど北に行ったところである。近くには、オリンピックのメイン会場となった北京国家体育場(通称、鳥の巣)があり、かつて属していた中国科学院の地質・地球物理研究所の近くでもある。

4. 沿革

 研究所の前身は、1951年に中国科学院に設置された地質研究所(現在の地質・地球物理研究所)である。

 中国も地震大国であり、地震研究を重要視する観点から中国科学院の既存の研究機関のポテンシャルを結集した新しい組織を立ち上げることとなり、1971年に国務院に国家地震局が設置された。その際、地震の発生メカニズムの解明や活断層調査の重要性から、中国科学院地質研究所などの関連研究室をベースとして国家地震局内部に研究組織が設置され、1978年に国家地震局地質研究所となった。

 1998年に、国家地震局は中国地震局と改名され、それに合わせて中国地震局地質研究所と名称を変更した。

5. 組織・規模

(1)使命

 地質学、地球物理学、地球化学などを研究する総合的な地球科学研究機関であり、地球内部媒体の物理的・力学的特性、断層力学、地震メカニズムに関する実験的研究を行っている。

(2)職員数

 同研究所のHPによれば、常勤職員の総数は約300名、うち高級科学技術人員は約100名である。

(3)幹部

 現在のトップは、中国共産党委員会書記で副所長を兼務している。所長は中国共産党委員会副書記を兼務しており、ナンバーツゥとなっている。それ以外に副所長や中国共産党規律検査委員会書記などが幹部である。

(4)組織

  中国地震局地質研究所は、本部組織のほか、次の研究関連組織を有している。

・活動構造研究室(活动构造研究室)
・地殻変形研究室(地壳形变研究室)
・深部構造研究室(深部构造研究室)
・新構造・年代学実験室(新构造与年代学实验室)
・構造物理実験室(构造物理实验室)
・強震構造・地震危険性研究室(强震构造与地震危险性研究室)
・地震・地質災害リスク研究室(地震与地质灾害风险研究室)
・活動火山・災害研究室(活动火山与灾害研究室)

(5)研究生の受け入れ

 中国の主要な研究機関では、大学の学士学位を取得した人たちを大学院生として受け入れて、修士学位や博士学位を取得させる制度が存在している。これらの学生を研究生と呼ぶ。
 中国地震局地質研究所には、2026年現在、地質学、地球物理学分野に、約160名の学生が在籍している。

参考資料

・中国地震局地質研究所HP https://www.eq-igl.ac.cn/