解放軍総医院(People's Liberation Army General Hospital)

はじめに

 解放軍総医院は、北京協和医院と並ぶ北京市内の著名な病院で、共産党幹部や政府要人が治療や入院することでも有名である。

 解放軍総医院については、HPのアドレスはあるが国内向けで日本からは接続できないため、詳しい公式の情報はない。以下は、百度HPやウィキペディアの情報を元に作成した。

総医院の写真
中国人民解放軍総医院  百度HPより引用

1. 名称

○中国語表記:中国人民解放军总医院 別称301医院
○日本語表記:中国人民解放軍総医院
○英語表記:Chinese People's Liberation Army General Hospital 

2. 所管

 解放軍総医院は、人民解放軍が医院の名称に付加されているが、正確には人民解放軍傘下の組織ではなく、人民解放軍を指導監督する中央軍事委員会傘下の後勤保障部の組織である。 

3. メインの所在地

 北京市内の海淀区復興路28号にある。復興路は、紫禁城の天安門前を通る北京の幹線道路・長安街とつながっており、紫禁城の西に位置する。
 海淀区は、北京大学や中関村などのある区であるが、解放軍総医院のある場所はかなり南に行ったところにある。 

4. 沿革

 解放軍総医院の母体は、北京協和医学院である。北京協和医学院は米国のロックフェラー財団により1915年に設立されたが、その後、日中戦争や国共内戦を経て、「中国協和医学院」となっていた。
 中華人民共和国建国後の1953年8月に、人民解放軍が中国協和医学院内に第二臨床学院を設立した。ちなみに、第一臨床組織は「北京協和医院」である。
 その後同年10月に、中国協和医学院第二臨床学院は中国協和医学院から独立して「軍委直属機関医院」となった。軍委とは、新中国建国時にあった中央人民政府革命軍事委員会のことであり、これは現在の中央軍事委員会の前身である。
 1954年7月には、名称を「中国人民解放軍301医院(略称301医院)」とした。
 1957年6月には、名称を「中国人民解放軍総医院」とした。

5. 分院の有無

 ウィキペディアによれば、解放軍総医院は医学センター(医学中心)を、以下の通り8つ有している。
第一医学中心(元解放軍総医院院部臨床部)
第二医学中心(元解放軍総医院南楼臨床部)
第三医学中心(元武警総医院)
第四医学中心(元三〇四医院)
第五医学中心(元三〇二医院と三〇七医院が合併)
第六医学中心(元海軍総医院)
第七医学中心(元陸軍総医院)
第八医学中心(元三〇九医院)

6. 規模

 解放軍総医院の規模について、ウィキペディアや百度のHPの情報によれば、次の通りである。
○病床数:ウィキペディア英語版によれば、ベッド数は約4,000床である。
○スタッフ数:百度HPの情報によれば、専門家・技術者は約1,000名としている。
○その他のデータ:百度HPの情報によれば、年間 490 万人以上の外来患者と救急患者を抱え、19 万 8,000 人が入院し、9 万件近くの手術を行っている。

 また、復旦大学の医院管理研究所による中国医院ランキング(2022年)での評価は次の通りである。ランキング全体は、こちらを参照されたい。
○総合順位:満点が100点のところ、68.035点で全国3位  1位は北京協和医院で95.301点   
○医療評価:満点が80点のところ、55.18点で全国3位  1位は北京協和医院で80点
○学術評価:満点が20点のところ、12.855点で全国9位  1位は四川大学華西医院で20点

参考資料

・百度HP 中国人民解放军总医院 https://baike.baidu.com/item/%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E4%BA%BA%E6%B0%91%E8%A7%A3%E6%94%BE%E5%86%9B%E6%80%BB%E5%8C%BB%E9%99%A2/3355968?fr=ge_ala
・维基百科HP 中国人民解放军总医院  https://zh.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E4%BA%BA%E6%B0%91%E8%A7%A3%E6%94%BE%E5%86%9B%E6%80%BB%E5%8C%BB%E9%99%A2
・Wikipedia HP 301 Hospital   https://en.wikipedia.org/wiki/301_Hospital