中国の研究者などの研究人材の概要を述べる。研究者数は既に世界一であり、米国の約1.3倍、日本の約2.7倍となっている。

1. 主要国の研究者数の推移

 下図は、主要国の研究者数の推移である。中国は2008年前後に、米国を抜いて世界一となり、現在は米国の約1.6倍に達しており、世界第3位の日本の約3倍となっている。

主要国の研究者数の推移
主要国の研究者数の推移 令和5年版科学技術要覧より引用

 主要国における人口1万人当たりの研究者数の推移を見たのが下図である。インドを別として、中国は他の主要国と比較してかなり低い。これは、将来的な伸びしろがあると言うことである。

主要国人口1万人当たりの研究者数
主要国等の人口1万人当たりの研究者数 令和5年度科学技術要覧より引用

2. 研究者の所属組織別割合

 研究者がどの様な組織に所属しているかの割合を、主要国で比較したのが下図である。

 中国では、公的な研究機関の所属比率が他の主要国より高く約18%となっている。一方、大学の所属比率は24%であり、欧州の主要国よりは低いが、米国や日本とそれほど変わらない。

 公的な研究機関の所属比率が主要国と比較して高いのは、中国科学院という世界最大級の国家研究機関を有していることが要因であろう。

主要国の組織別研究者数
主要国等の研究者数の組織別割合 令和5年版科学技術要覧より引用

3. 研究支援者数の比較 

 研究者一人当たりの研究支援者数を、主要国で比較したのが下図である。中国だけが研究者数を上回る研究支援者がいることが判る。この研究支援者は、おそらく大学院の博士課程や修士課程の学生が大きな比重を占めていると想定される。

研究支援者数(2022年)
研究支援者数の比較 令和四年度版科学技術要覧より引用

4. 女性研究者の比率

 今後、研究開発にどの程度女性が進出できるかが大きな課題となるが、中国はまだ欧米の主要国と比較してそれほど女性進出が進んでいない。ただこれは、東アジアの国々の共通の課題であり、その中では中国は進んでいて、中国、台湾、韓国、日本となっており、これらの国や地域では日本が最下位である。

女性研究者の割合
女性研究者の比率 アジア・太平洋総合研究センターの「中国科学技術概況2023」より引用