「国民経済・社会発展第10次五か年計画科学技術教育発展特別計画」(2001年)

 第10次五か年計画は、2001年に公表された。依拠すべき中長期計画が無かったため、国全体の五か年計画の科学技術・教育に関する特別計画として策定された。

 2001年5月、国家計画委員会(現国家発展・改革委員会)と科学技術部は、「国民経済・社会発展第10次五か年計画科学技術教育発展特別計画:国民经济和社会发展第十个五年计划科技教育发展专项规划」を公表した。計画がカバーする期間は2001年から2005年までとなる。科学技術に関する五か年計画は従来、科学技術に関する中長期計画と国全体の国民経済・社会発展の五か年計画にしたがって立案されていたが、今回は依拠すべき中長期計画がなかったため、国全体の五か年計画の科学技術・教育に関する特別計画として立案された。科教興国路線を十分に踏まえたものとなっている。

 この計画の目標は次のとおりである。
・一部の基礎研究と戦略的ハイテク研究で、世界の最前線に接近するか到達する。
・研究開発費の対GDP比を1.5%以上とする。
・研究開発人員を90万人・年(フルタイム換算)以上とする。
・国際的な高いレベルの科学技術インフラを整備する。

 開発にあたっての原則は次のとおりである。
・企業が技術開発の主体となり、産業発展の鍵となる技術を重点的に開発し、ハイテク産業の発展を推進する。
・大学と研究所の役割を十分に発揮させ、戦略的なハイテク研究と創造的な基礎研究を展開し、科学技術の持続的な・創造能力を向上させる。

 具体的なハイテク研究として次のものを挙げている。
・情報技術
・バイオテクノロジー
・新しい材料技術
・高度な製造技術・自動化技術
・エネルギー技術
・資源・環境技術
・航空宇宙技術

参考資料

・中国中央人民政府HP 『国民经济和社会发展第十个五年计划科技教育发展专项规划