概要

 中国地質科学院は、国務院自然資源部の管理する事業単位である中国地質調査局の所管の研究機関であり、基礎地質学、鉱物地質学、深部探査、鉱物資源の総合利用技術などの研究を行っている。
 なお、中国地質科学院はHPを有しているが、2026年8月時点で日本からの閲覧はできない。そこで、百度HPや維基HPをベースとしてこの記事を作成した。

中国地質科学院の写真
中国地質科学院 維基HPより引用

1. 名称

○中国語:中国地质科学院 略称:地科院
○日本語:中国地質科学院 
○英語:Chinese Academy of Geological Sciences 略称:CAGS

2. 所管

 国務院の中国地質調査局の所管である。同局は、国務院自然資源部の管理する事業単位であり、中国の国土資源調査計画に沿って地質調査・鉱物探査などを行い、その情報を提供している。

3. 所在地

 中国地質科学院の本部は、北京市西城区百万庄大街26号にある。北京市の中心である天安門から、約3キロメートル西北西に行ったところである。上部機関である中国地質調査局は同じ西城区の阜外大街45号で、近くにある。

4. 沿革

 国務院にあった地質部(現在の中国地質調査局)は1956年に、地質鉱産研究所(地质矿产研究所)、水文地質工学地質研究所(水文地质工程地质研究所)、地質力学研究室(地质力学研究室)、鉱物資源研究所(矿物原料研究所)を設置した。
 さらに地質部は1959年に、上記の研究組織などを基礎として、地質科学研究院を設置した。

 文化大革命中の1975年に、現在の中国地質科学院という名称に変更となった。

5. 組織・規模

(1)使命

 中国地質科学院の使命は、基礎地質学、鉱物地質学、水文地質学、工学地質学、カルスト地質学、環境地質学、深部探査、地球物理・地球化学探査技術、岩石・鉱物試験技術、鉱物資源の総合利用技術などの研究である。

(2)職員数

 中国地質科学院のHPは現在日本から閲覧できないので百度HPの情報を引用すると、2016年11月現在の職員定員は全体で2,753名である。2011年末時点での実際の職員数は3,378名であり、このうち現役職員が1,738名、退職者が1,640名となっている。
 職員のうち、存命の中国科学院院士は10名、中国工程院院士は4名である。

(3)組織

  中国地質科学院は、本部組織のほか、次の7つの研究関連組織を有している。
・地質研究所(地质研究所)
・鉱産物資源研究所(矿产资源研究所)
・地質力学研究所(地质力学研究所)
・水文地質環境地質研究所(水文地质环境地质研究所) 河北省石家庄市にある。
・地球物理地球化学探査研究所(地球物理地球化学勘查研究所) 河北省廊坊市にある。
・カルスト地質研究所(岩溶地质研究所) 広西チワン族自治区桂林市にある。
・国家地質実験測定試験センター(国家地质实验测试中心)

(4)研究生の受け入れ

 中国の主要な研究機関では、大学の学士学位を取得した人たちを大学院生として受け入れて、修士学位や博士学位を取得させる制度が存在している。これらの学生を研究生と呼ぶ。
 百度HPの情報によれば、中国地質科学院には2012年現在、地質学、地質資源地質工学、化学、地球物理学、鉱山工学などの分野に、約300名の学生と約100名のポスドク研究員が在籍している。

(5)中国科学院などとの相違

 中国において、英語の組織名にAcademyが付く重要な機関として、中国科学院中国工程院中国社会科学院の3機関がある。これら3機関は、米国科学アカデミー、英国王立協会、フランス学士院などと同様に、中国における優れた科学者を顕彰する機能を有しており、院士あるいは学部委員を選任している。
 一方中国地質科学院は、英語名にAcademyが付くが、上記3機関と違って科学者顕彰機能は有していない。

参考資料 

・百度HP  中国地质科学院 https://baike.baidu.com/item/%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E5%9C%B0%E8%B4%A8%E7%A7%91%E5%AD%A6%E9%99%A2/10090815
・維基百科HP 中国地质科学院 https://zh.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E5%9C%B0%E8%B4%A8%E7%A7%91%E5%AD%A6%E9%99%A2