全国科学技術大会での胡錦濤総書記の講話(2006年)
自主創新と創新型国家は、2006年1月に開催された全国科学技術大会で胡錦濤総書記が行った講話のメインテーマであり、胡錦濤政権の科学技術振興のスローガンとなった。
自主創新に係わる講話の経緯と内容
胡錦濤総書記は、2006年1月に開催された全国科学技術大会に出席し、「中国的な自主イノベーション(自主創新)の道を堅持し、イノベーション型国家(創新型国家)を建設するために奮闘する:坚持走中国特色自主创新道路,为建设创新型国家而努力奋斗」と題して講話を行った。
科学技術は第一の生産力であり、人類文明の進歩を推進する革命的な力である。我々は、世界の科学技術の発展と厳しい国際競争に対応して、科学技術を優先的に発展させ、経済発展の主導権を勝ち取る必要がある。
中国共産党中央の指導の下、国務院は2千人以上の専門家を組織し、十分な調査研究を基礎に「国家中長期科学技術発展計画綱要(2006年~2020年)」を策定した。21世紀において、我が国の科学技術の発展を加速させる意義を認識し、この計画綱要を確実に実行しなければならない。
自主創新を強化し、創新型国家を建設するということは、科学技術の飛躍的発展を推進することである。自主創新能力を強化することを国家戦略とし、高いレベルの革新的な人材を育成し、自主創新に有利な体制を形成し、中国の特色のある社会主義の偉大な事業を発展させる。創新型国家の建設という目標を実現するために、次の5点を強調したい。
・我が国の科学技術の戦略重点を把握し、中国的な自主創新の道を歩むよう努力し、絶えず創新型国家の建設のために強固な基礎を打ち立てる。
・自主創新能力を高めることを科学技術の第一義とし、経済・社会への奉仕という任務を確認し、経済・社会の発展を制約する科学技術的課題の解決に力を入れ、国の競争力を大幅に高める。
・体制改革を深化させ、国家における創新体系の建設を加速させる。
・労働を尊重し、知識を尊重し、人材を尊重し、創造を尊重する方針を堅持し、人材強国戦略を実施して、徳と才能を兼ね備えた優秀な人材とリーダーを育成する。
・全社会で創新意識を育成し、創新精神を提唱し、創新文化を発展させる。
2030年までの15年間で、我が国を創新型国家として先進国の仲間入りさせることは、重くて困難な任務であり、広範で深刻な社会変革でもある。創新型国家を建設することは、時代が私達に与えた光栄な使命であり、私達の世代が担うべき歴史的責任である。全党、全国民は思想を統一し、奮起し、努力し、中国の特色のある自主創新の道を堅持し、創新型国家を建設するために努力しなければならない。
参考資料
・光明网HP 坚持走中国特色自主创新道路 为建设创新型国家而努力奋斗
https://www.gmw.cn/01gmrb/2006-01/10/content_358812.htm