1. 概要

 「中国のライフサイエンス研究」は、2020年4月1日に、公益財団法人ライフサイエンス振興財団より発行された(ISBN 978-4-88038-062-9)。

中国のライフサイエンス研究の書籍表紙

2. 各章の内容

 本書は、販売所である株式会社実業公報社で既に絶版となっている。そこで、書籍をデジタルスキャンしたデータを印刷原稿と照らし合わせてワード化し、それをPDF化したものを記録として残し、興味のある読者に読んで貰うため、以下に掲載する。

はじめに

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第一章 ライフサイエンス研究の沿革

1 新中国建国以前
(1)中医学の伝統/(2)大学の設立と留学生の派遣/(3)中央研究院と北平研究院の設置/(4)著名なライフサイエンス研究者
2 新中国建国初期
3 文革の混乱とその収拾
4 海亀政策と科教興国戦略
5 SARSへの対応
6 食品の安全性への対応
7 21世紀における科学技術の発展
8 建国期から経済成長前までの優れた成果
(1)世界初の魚類クローン作製/(2)世界初のウシ・インスリン人工合成/(3)マラリアの特効薬アルテミシ二ンの開発/(4)稲の品種改良

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第二章 ライフサイエンス関連機関

1 政治行政体制と中国共産党
2 国務院
(1)国家発展・改革委員会/(2) 国家衛生健康委員会/(3)科学技術部/(4)国家自然科学基金委員会(NSFC)/(5)農業農村部/(6)自然資源部と国家林業・草原局/(7)中国科学院/(8)国家中医薬管理局/(9)国家市場監督管理総局/(10)国家薬品監督管理局/(11)大学
3 人民解放軍と中央軍事委員会
4 その他
(1)地方政府/(2)民間企業

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第三章 ライフサイエンス政策

1 政策策定機関
2 現在の政策の基礎
(1)概観/(2)国民経済・社会発展第13次五か年計画/(3)国家中長期科学技術発展計画綱要(2006年〜2020年)/
(4)中国製造2025/(5)国家イノベーション駆動型発展戦略綱要(2016年〜2030年)/(6)健康中国2030/(7)国家科学技術イノベーション第13次五か年計画
3 個別の政策
(1)農業/(2)バイオテクノロジー/(3)国民の健康/(4)基礎研究

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第四章 ライフサイエンス研究のインプットとアウトプット

1 インプット
(1)研究開発費/(2)研究者数
2 アウトプット
(1)論文数の国別比較/(2)トップ10%論文数比較/(3)ネイチャー・インデックス/(4)特許出願件数の国別比較/(5)特許登録件数の国別比較/(6)パテントファミリー分析による国別比較/(7)ノーベル賞/(8)クラリベイト・アナリティクス引用栄誉賞/(9)著名な国際賞/(10)日本の専門家による中国の研究レベル評価

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第五章 ライフサイエンス研究機関

1 各種指標での研究機関比較
(1)NSFCの面上項目予算獲得額/(2)国家重点実験室指定数/(3)国家実験室/(4)論文数/(5)ネイチャー・インデックス/(6)生命十大進展と科学十大進展/(7)QS国際大学ランキング2019
2 中国科学院
(1)上海生命科学研究院/(2)生物物理研究所/(3)微生物研究所/(4)動物研究所/(5)遺伝・発生生物学研究所/(6)北京生命科学研究院
3 大学
(1)北京大学/(2)上海交通大学/(3)浙江大学/(4)復旦大学/(5)中山大学/(6)清華大学/(7)中国農業大学/(8)首都医科大学
4 国家衛生健康委員会関係の研究機関
(1)中国医学科学院・北京協和医学院/(2)中国疾病予防制御センター/(3)中国中医科学院
5 農林漁業関係の研究機関
(1)中国農業科学院/(2)中国水産科学研究院/(3)中国熱帯農業科学院/(4)中国林業科学研究院
6 人民解放軍、中央軍事委員会関係の研究機関
(1)軍医大学と南方医科大学/(2)軍事医学科学院/(3)人民解放軍総医院・解放軍医学院
7 北京生命科学研究所
8 民間企業

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第六章 ライフサイエンス研究関連インフラ

1 国家タンパク質科学センター
2 国家農業生物安全科学センター
3 トランスレーショナル医療研究施設
4 実験動物の表現型と遺伝子分析施設
5 武漢国家生物安全実験室
6 中国西南野生生物資源庫
7 国家遺伝子バンク

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第七章 優れた成果を挙げている近年の研究者

1 許智宏
2 高福
3 鄧宏魁
4 王暁東
5 施一公
6 陳化蘭
7 周琪
8 邵峰
9 湯富酬
10 顔寧

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第八章 ライフサイエンス研究の最近のトピックス

1 中国のゲノム編集技術
(1)ゲノム編集研究の実例1〜ヒト受精卵改変(中山大学の例)/(2)ゲノム編集研究の実例2〜ヒト受精卵改変(広州医科大学の例)/(3)ゲノム編集研究の実例3〜ゲノム編集用の新たな酵素の開発/(4)ゲノム編集研究の実例4〜遺伝子治療の臨床試験
2 ゲノム編集によるベビーの誕生
(1)ゲノム編集ベビー誕生の公表/(2)賀博士の考え/(3)発表後の反応/(4)中国国内の研究コミュニティの反応/(5)中国政府の対応/(6)南方科技大学の対応/(7)本件は防げなかったのか/(8)その後の国際・研究動向/(9)遺伝子編集ベビーの今後
3 世界に誇るシーケンス技術を有するBGI
(1)BGIの沿革1〜世界レベルのゲノム研究機関へ/(2)BGIの沿革2〜世界のゲノム解析工場へ/(3)BGIの沿革3〜シーケンサーの開発など新たなビジネスへ/(4)BGIの進展の背景/(5)BGIの将来
4 中国の精密医療
(1)精密医療とは/(2)先行する国々における精密医療/(3)中国の精密医療プロジェクト/(4)中国系民間企業の動き/(5)遺伝子管理法の制定
5 中国の遺伝子組換え(GM)作物
(1)GM作物の位置付け/(2)GM作物の商用栽培に関する安全性/(3)GM作物の商業栽培状況/(4)GM作物に関する不祥事の発生/(5)中国企業によるシンジェンタ社の買収/(6)ゲノム編集作物の進展
6 中国での脳研究と霊長類実験
(1)世界の脳研究/(2)中国の脳研究/(3)欧米の霊長類実験/(4)中国の霊長類実験
7 中国の幹細胞医療研究
(1)幹細胞研究の政策動向/(2)幹細胞研究の動向/(3)違法な幹細胞治療の横行

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第九章 中国のライフサイエンス研究の特徴

1 豊富な資金
2 圧倒的なマンパワー
3 研究資材が世界一流
4 選択と集中
5 米国等との強いつながり
6 大学附属病院の多さと圧倒的な患者数
7 急激に拡大するライフサイエンス産業
8 希少資源や規制環境での優位性
9 研究の蓄積とオリジナリティの不足
10 イノベーションを甘く見ていないか
11 米中貿易摩擦をどう考えるか

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参考文献、あとがき、著者紹介

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3. 書籍全体

 「中国のライフサイエンス」を通して読む場合には、こちらを参照されたい。

4. 書籍の保存資料

 「中国のライフサイエンス研究」は、2020年4月1日に発行されたものであるが、その後絶版となっている。そこで、手元に残っている書籍をデジタルスキャンしPDFに変えて、閲覧・保存用に掲載した。なお、閲覧は可能であるが、著作権を考慮して印刷には透かしが入る。また、編集は不可である。
「中国のライフサイエンス研究」のPDF(保存用)は、こちらを参照されたい。

 なお、本書は、以下の通り国会図書館に収蔵されている。

https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000002-I030362376

参考資料


・「科学技術大国中国
・「中国科学院