はじめに

 国家標準時センター(国家授时中心、National Time Service Center)の前身は、1966年に陝西省西安に設置された陝西天文台である。

 標準時計の研究開発を行い、国家標準時を提供している。

国家標準時センターの写真
国家標準時センター 同センターのHPより引用

1. 名称

○中国語表記:国家授时中心  
○日本語表記:国家標準時センター
○英語表記:National Time Service Center  略称 NTSC

2. 所在地

 国家標準時センターの所在地は、陝西省西安市臨潼区書院東路3号である。

3. 沿革

 国家標準時センターは、1966年に陝西省西安に設置された陝西天文台が前身であり、中国国内の標準時や標準周波数を提供する業務を1986年から行っている。

4. 組織の概要

(1)研究分野

 国家標準時センターは、計時用原子時計、衛星搭載用原子時計、セシウム原子泉時計、ストロンチウム原子光時計など、標準時計の研究開発を行い、国家標準時を提供している。

(2)主な研究組織

 国家標準時センターの主な研究組織は以下のとおりである。

・量子周波数標準研究室(量子频标研究室)
・守時理論・方法研究室(守时理论与方法研究室)
・高精度時間伝送・精密測定軌(高精度时间传递与精密测定轨)
・時間周波数計測・制御研究室(时间频率测量与控制研究室)
・授時方法・技術研究室(授时方法与技术研究室)など

5. 研究所の規模

(1)職員数

 2021年現在の職員総数は519名で、中国科学院の中で30位までのランキング外である(他の研究機関との比較の詳細はこちら参照)。

(2)予算

 2021年予算額は5億1,578万元で、中国科学院の中では30位までのランキング外である(他の研究機関との比較の詳細はこちら参照)。

(3)研究生

 2021年現在の在所研究生総数は188名で、中国科学院の中では30位までのランキング外である(他の研究機関との比較の詳細はこちら参照)。

6. 研究開発力

(1)国家級実験室など

 国家標準時センターは、国家重点実験室を有していない(他の研究機関との比較の詳細はこちら参照)。

(2)大型研究開発施設

 中国科学院は、同院や他の研究機関の研究者の利用に供するため大型の研究開発施設を有している(中国科学院内の設置状況詳細はこちら参照)。 

 国家標準時センターは、中国科学院の大型の研究開発施設として長短波標準時提供システム(长短波授时系统)を設置運営している。

長短波標準時システムの写真
長短波標準時提供システム 国家標準時センターHPより引用

(3)NSFC面上項目獲得額

 NSFC一般プログラム(面上項目、general program)の獲得資金額は、中国科学院の中では20位までのランキング外である(他の研究機関との比較の詳細はこちら参照)。

7. 研究成果

(1)Nature Index

 Nature Index2022では、中国科学院内の20位までのランキング外である(他の研究機関との比較の詳細はこちら参照)。

(2)特許出願数

 2021年の特許出願数は67件で、中国科学院内の20位までのランキング外である(他の研究機関との比較の詳細はこちら参照)。

(3)成果の移転収入

 2021年研究成果移転収入は、中国科学院内の9位までのランキング外である(他の研究機関との比較の詳細はこちら参照)。

(4)両院院士数

 2024年2月時点で所属する両院の院士はおらず、中国科学院のランキング外である(他の研究機関との比較の詳細はこちら参照)。

参考資料

・国家標準時センターHP http://www.ntsc.cas.cn/
・中国科学院HP https://www.cas.cn/
・中国科学院統計年鑑2022 中国科学院発展企画局編