はじめに
マイクロエレクトロニクス研究所 (微电子研究所、Institute of Microelectronics) は、北京市にある中国科学院の附属研究機関であり、1986年に設立された。
集積回路のプロセス・計測装置技術、集積回路・システム設計技術、高性能デバイス・回路集積技術、 無線周波数・マイクロ波デバイス・回路集積技術、三次元集積化・システム実装技術、 新しいナノデバイスと集積技術、 IoTとセンサー技術などの開発を行っている。

1. 名称
○中国語表記:微电子研究所 略称 微电子所
○日本語表記:マイクロエレクトロニクス研究所
○英語表記:Institute of Microelectronics 略称 IME
2. 所在地
マイクロエレクトロニクス研究所の所在地は、北京市朝陽区北土城西路3号である。
3. 沿革
マイクロエレクトロニクス研究所の前身は、1958年に半導体の開発施設として設置された109工場(109厂)である。
1986年に109工場をベースとし、これに半導体研究所と計算技術研究所の大規模集積回路関連部門を統合して設置された。
4. 組織の概要
(1)研究分野
マイクロエレクトロニクス研究所の主な研究分野は、集積回路のプロセス・計測装置技術、集積回路・システム設計技術、高性能デバイス・回路集積技術、 無線周波数・マイクロ波デバイス・回路集積技術、三次元集積化・システム実装技術、 新しいナノデバイスと集積技術、 IoTとセンサー技術などの開発である。
(2)主な研究組織
マイクロエレクトロニクス研究所の主な研究組織(例示)は以下のとおりである。
・シリコンデバイス・集積技術研究センター(硅器件与集成技术研发中心)
・特定用途向け集積回路・システム研究室(专用集成电路与系统研究室)
・ナノ加工・新デバイス集積技術研究室(纳米加工与新器件集成技术研究室)
・マイクロ波デバイス・集積回路研究室(微波器件与集成电路研究室)
・通信・マルチメディアSoC研究室(通信与多媒体SoC研究室)
・電子システム総合技術研究室(电子系统总体技术研究室)
・電子設計プラットフォーム・共通技術研究室(电子设计平台与共性技术研究室)など
5. 規模
(1)職員数
マイクロエレクトロニクス研究所の2021年現在の職員総数は929名で、中国科学院の中では第18位である(他の研究機関との比較の詳細はこちら参照)。
(2)予算
マイクロエレクトロニクス研究所の2021年予算額は12億5,123万元で、中国科学院の中では第16位である(他の研究機関との比較の詳細はこちら参照)。
(3)研究生
マイクロエレクトロニクス研究所の2021年現在の在所研究生総数は977名で、中国科学院の中では第12位である(他の研究機関との比較の詳細はこちら参照)。
6. 研究開発力
(1)国家級実験室など
マイクロエレクトロニクス研究所は国家重点実験室を有していない(他の研究機関との比較の詳細はこちら参照)。
(2)NSFC面上項目獲得額
NSFC一般プログラム獲得資金額は、中国科学院の中では20位までのランク外である。(他の研究機関との比較の詳細はこちら参照)。
7. 研究成果
(1)Nature Index
Nature Index2022では、中国科学院内の20位までのランキング外である(他の研究機関との比較の詳細はこちら参照)。
(2)特許出願数
2021年の特許出願数は814件で、中国科学院内で第3位である(他の研究機関との比較の詳細はこちら参照)。
(3)成果の移転収入
2021年研究成果移転収入は、中国科学院内の9位までのランキング外である(他の研究機関との比較の詳細はこちら参照)。
(4)両院院士数
2024年2月時点で所属する両院の院士は1名であり、中国科学院内でのランキング外である(他の研究機関との比較の詳細はこちら参照)。
〇中国科学院院士(1名):刘明
参考資料
・マイクロエレクトロニクス研究所HP http://www.ime.cas.cn/
・中国科学院HP https://www.cas.cn/
・中国科学院統計年鑑2022 中国科学院発展企画局編