はじめに

 地球化学研究所 (Institute of Geochemistry)は、1966年に中国科学院地質研究所地球化学実験室、昆明地質ステーション、中国科学院貴陽化学研究所が統合して設立された。

 地球化学の総合的な研究機関として、鉱床地球化学、環境地球化学、第四紀地球化学、天体化学、実験地球化学、有機地球化学、同位体地球化学、元素地球化学、構造地球化学、流体包有物地球化学の研究を行っている。

地球化学研究所の写真
地球化学研究所 同研究所のHPより引用

1. 名称

○中国語表記:地球化学研究所  略称 地化所
○日本語表記:地球化学研究所
○英語表記:Institute of Geochemistry  略称 IGCAS

2. 所在地

 地球化学研究所 の所在地は、貴州省貴陽市観山湖区林城西路99号である。

3. 沿革

 地球化学研究所 (地球化学研究所、Institute of Geochemistry)は、1966年に中国科学院地質研究所地球化学実験室、昆明地質ステーション、中国科学院貴陽化学研究所が統合して設立された。

4. 組織の概要

(1)研究分野

 地球化学研究所は、地球化学の総合的な研究機関として、鉱床地球化学、環境地球化学、第四紀地球化学、天体化学、実験地球化学、有機地球化学、同位体地球化学、元素地球化学、構造地球化学、流体包有物地球化学の研究を行っている。 

(2)主な研究組織

 地球化学研究所の主な研究組織は以下のとおりである。

・鉱床地球化学国家重点実験室(矿床地球化学国家重点实验室)
・環境地球化学国家重点実験室(环境地球化学国家重点实验室)
・中国科学院地球内部物質高温高圧実験室(中国科学院地球内部物质高温高压实验室)
・月惑星科学研究センター(月球与行星科学研究中心)
・生態環境・資源利用研究センター(生态环境与资源利用研究中心)

5. 研究所の規模

(1)職員数

 2021年現在の職員総数は391名で、中国科学院の中で30位までのランキング外である(他の研究機関との比較の詳細はこちら参照)。

(2)予算

 2021年予算額は3億0,090万元で、中国科学院の中では30位までのランキング外である(他の研究機関との比較の詳細はこちら参照)。

(3)研究生

 2021年現在の在所研究生総数は384名で、中国科学院の中では30位までのランキング外である(他の研究機関との比較の詳細はこちら参照)。

6. 研究開発力

(1)国家級実験室など

 2つの国家重点実験室を有している(他の研究機関との比較の詳細はこちら参照)。

鉱床地球化学国家重点実験室(矿床地球化学国家重点实验室):2009年に設置された。重要な鉱化帯および特殊鉱化系の鉱化、鉱化作用の理論的・実験的シミュレーション、重要鉱床の鉱化作用予測、鉱物資源の総合的な利用と鉱山開発による環境への影響を研究している。

環境地球化学国家重点実験室(环境地球化学国家重点实验室):1995年に設置された。地表環境の地球化学プロセスと環境状態の変化、環境・気候変化の地球化学的変性を研究している。

(2)NSFC面上項目獲得額

 NSFC一般プログラム(面上項目、general program)の獲得資金額は、中国科学院の中では20位までのランキング外である(他の研究機関との比較の詳細はこちら参照)。

7. 研究成果

(1)Nature Index

 Nature Index2022では、中国科学院内の20位までのランキング外である(他の研究機関との比較の詳細はこちら参照)。

(2)特許出願数

 2021年の特許出願数は53件で、中国科学院内の20位までのランキング外である(他の研究機関との比較の詳細はこちら参照)。

(3)成果の移転収入

 2021年研究成果移転収入は、中国科学院内の9位までのランキング外である(他の研究機関との比較の詳細はこちら参照)。

(4)両院院士数

 2024年2月時点で所属する両院の院士は4名(うち1名は客員)であり、中国科学院全体でランキング外である(他の研究機関との比較の詳細はこちら参照)。

〇中国科学院院士(4名):欧阳自远、朱日祥(客員)、刘丛强、胡瑞忠

参考資料

・地球化学研究所 HP http://www.gyig.cas.cn/
・中国科学院 HP https://www.cas.cn/
・中国科学院統計年鑑2022 中国科学院発展企画局編