はじめに

 宇宙利用工学・技術センター(空间应用工程与技术中心、Technology and Engineering Center for Space Utilization)は、2011年に設置された。

 中国の有人宇宙を担う研究開発機関であり、システム設計、ペイロード開発、信頼性保証、ペイロード軌道上運用・制御、データサービスなどを開発している。

宇宙利用工学・技術センターの写真
宇宙利用工学・技術センター 同センターHPより引用

1. 名称

○中国語表記:空间应用工程与技术中心  略称 空间应用中心
○日本語表記:宇宙利用工学・技術センター
○英語表記:Technology and Engineering Center for Space Utilization  略称 CSU

2. 所在地

 宇宙利用工学・技術センターの所在地は、北京市海淀区鄧庄南路9号である。

3. 沿革

 宇宙利用工学・技術センターの前身は、1993年に中国科学院に設置された宇宙科学・利用本部(空间科学与应用总体部)である。2011年に他の関連組織を吸収し、同センターが設置された。

4. 組織の概要

(1)研究分野

 宇宙利用工学・技術センターは、中国の有人宇宙を担う研究開発機関であり、システム設計、ペイロード開発、信頼性保証、ペイロード軌道上運用・制御、データサービスなどを開発している。

(2)主な研究組織

 宇宙利用工学・技術センターの主な研究組織は以下のとおりである。

・中国科学院宇宙応用重点実験室(中国科学院太空应用重点实验室)
・中国科学院宇宙製造技術重点実験室(中国科学院太空制造技术重点实验室)

5. 規模

(1)職員数

 2021年現在の職員総数は361名で、中国科学院の中では30位までのランキング外である(他の研究機関との比較の詳細はこちら参照)。

(2)予算

 2021年予算額は9億7,915億元で、中国科学院の中では第26位である(他の研究機関との比較の詳細はこちら参照)。

(3)研究生

 2021年現在の在所研究生総数は206名で、中国科学院の中では30位までのランキング外である(他の研究機関との比較の詳細はこちら参照)。

6. 研究開発力

(1)国家級実験室など

 宇宙利用工学・技術センター所は国家重点実験室を有していない(他の研究機関との比較の詳細はこちら参照)。

(2)NSFC面上項目獲得額

 NSFC一般プログラム(面上項目、general program)の獲得資金額は、中国科学院の中では20位までのランキング外である(他の研究機関との比較の詳細はこちら参照)。

7. 研究成果

(1)Nature Index

 Nature Index2022では、中国科学院内の20位までのランキング外である(他の研究機関との比較の詳細はこちら参照)。

(2)特許出願数

 2021年の特許出願数は89件で、中国科学院内の20位までのランキング外である(他の研究機関所との比較の詳細はこちら参照)。

(3)成果の移転収入

 2021年研究成果移転収入は、中国科学院内の9位までのランキング外である(他の研究機関との比較の詳細はこちら参照)。

(4)両院院士数

 2025年4月時点で所属する両院の院士は2名であり、中国科学院全体でランキング外である(他の研究機関との比較の詳細はこちら参照)。

〇中国科学院院士(2名):顾逸东、高铭

参考資料

・宇宙利用工学・技術センターHP http://www.csu.cas.cn/
・中国科学院HP https://www.cas.cn/
・中国科学院統計年鑑2022 中国科学院発展企画局編