1.分野別の国際比較

 ここでは、2011年の国際比較を示す。

(1)環境・エネルギー分野

全体      欧州~米国~日本>韓国~中国
研究水準    欧州~米国>日本>韓国~中国
技術開発水準  米国~欧州~日本>韓国~中国
産業技術力   日本>米国~欧州>韓国~中国

○全体

 日本米国欧州中国韓国
545757
38.531.5363644.5
6.59.543.543.5
×12.5

○研究水準

 日本米国欧州中国韓国
142022
189.58.51416
3.52.512.515
×4.5

○技術開発水準

 日本米国欧州中国韓国
172019
12.510.5121116
3.52.517.515
×3.5

○産業技術力

 日本米国欧州中国韓国
231716
11.515.51112.5
3.50.513.513.5
×4.5

(2)電子情報通信分野

全体      米国>欧州~日本>韓国>中国
研究水準    米国>欧州>日本>韓国~中国
技術開発水準  米国>日本~欧州>韓国>中国
産業技術力   米国>日本>欧州>韓国>中国

○全体

 日本米国欧州中国韓国
7215678.51225
9530896684
2623.59174
×2312

○研究水準

 日本米国欧州中国韓国
285740.5
3119.52628
2931
×

○技術開発水準

 日本米国欧州中国韓国
225521
3636.52032
6.53520
×

○産業技術力

 日本米国欧州中国韓国
22441712
2816332024
14122723
×13

(3)ナノテクノロジー・材料分野

全体      米国~日本>欧州>韓国>中国
研究水準    米国>欧州~日本>中国~韓国
技術開発水準  日本~米国>欧州>韓国>中国
産業技術力   日本~米国>欧州>韓国>中国

 ○全体

 日本米国欧州中国韓国
88927916
6462665282
1111187452
×3314

○研究水準(基礎研究力)

 日本米国欧州中国韓国
384440
1711162435
2415
×

○技術開発水準(応用研究力)

 日本米国欧州中国韓国
313024
2125251726
2318
×15

○産業技術力

 日本米国欧州中国韓国
191815
2626251121
112719
×15

(4)ライフサイエンス分野

全体      米国>欧州>日本>中国~韓国
研究水準    米国>欧州>日本>中国~韓国
技術開発水準  米国>欧州>日本>中国~韓国
産業技術力   米国>欧州>日本~韓国~中国

 

○全体

 日本米国欧州中国韓国
50199129
12521805954
40116134
×3729

○研究水準

 日本米国欧州中国韓国
366952
33223128
3541
×

○技術開発水準

 日本米国欧州中国韓国
126741
48291615.5
123946.5
×1410

○産業技術力

 日本米国欧州中国韓国
6336
44291210.5
234246.5
×1815

(5)臨床医学分野

全体       米国>欧州>韓国~日本>中国
研究水準     米国~欧州>日本~韓国>中国
技術開発水準   米国>欧州>日本~韓国>中国
産業技術力    米国~欧州>韓国~日本>中国

 ○全体

 日本米国欧州中国韓国
2217
1510
1213
×

○研究水準

 日本米国欧州中国韓国
×

○技術開発水準

 日本米国欧州中国韓国
×

○産業技術力

 日本米国欧州中国韓国
×

2.CRDSの2011年調査

 元データとなるCRDSの2011年国際比較の調査方法について、概略を述べる。

(1)調査方法の概要

 CRDSの国際比較調査は、日本の専門家集団の主観評価(見識)に基づき実施し、まとめたものである。具体的には、対象とした科学技術ごとに、全体の監修を各分野別ユニットの上席フェロー等が行い、調査対象の設定、「中綱目」(技術力の比較が可能なレベルに分野をさらに細かくカテゴライズした技術領域)の設定、担当専門家の分担の決定などを行っている。国際技術力比較は、「中綱目」単位で実施し、専門家(調査協力者)は、担当する個々の中綱目について、最新の文献や国際学会等の動向、関連する研究者、技術者等からの聞き取り調査などにより、当該の中綱目における科学技術・研究開発の国際技術力比較、及び注目すべき研究開発の動向の調査を実施している。これらの中綱目ごとの調査結果をCRDS分野担当フェローがとりまとめ、編集の上、報告書としてまとめたものである。

(2)国際技術力比較の詳細

・ 中綱目ごとの比較
 技術力の比較は、「研究水準」「技術開発水準」「産業技術力」という3つの観点で行っている。
「研究水準」:大学・公的研究機関の研究レベル
「技術開発水準」:企業における研究開発のレベル
「産業技術力」:企業における生産現場の技術力

これらに関する各国の技術力の「現状」を、◎:非常に進んでいる、 ○:進んでいる、 △:遅れている、 ×:非常に遅れている、の四段階で行っている。

・ 国・地域
 国、地域のカテゴリーは、原則、日本、米国、欧州、中国、韓国とし、その他の国、地域は必要に応じて追記している。

(3)全体の「分野」数、「中綱目」数および参加専門家数

科学技術分野中綱目外部専門家
環境・エネルギー43034名
電子情報通信66462名
ナノテクノロジー・材料1367109名
ライフサイエンス879133名
臨床医学61216名
合計37252354名
(出典:CRDSの報告書及び掲載HP)

参考 国際比較報告書と掲載HP

・「概要版 科学技術・研究開発の国際比較 2011年版」 独立行政法人科学技術振興機構 研究開発戦略センター 平成23年6月
・掲載HP  http://crds.jst.go.jp/output/rp.html#1-1