科学技術に関連するその他の部局
科学技術は様々な経済活動や社会活動に関連しており、中国国務院のほとんどの部局は、何らかの形で科学技術に関与している。ここでは、外交部、交通運輸部、応急管理部、中国気象局、国家知識産権局を紹介する。
外交部
外交部は、国務院の26ある組成部門(日本の省庁に相当)の筆頭であり、日本の外務省に相当する外交を担当する部局である。外交部は対外関係全般を取り扱っており、科学技術に関しても国際交流、留学生の派遣・受け入れなどに関与しているほか、習近平政権となってからは一帯一路政策をサポートする立場から関連地域諸国との技術交流の促進に寄与している。
・外交部HP https://www.fmprc.gov.cn/web/
交通運輸部
交通運輸部(交通运输部、Ministry of Transport)は、道路、水路など交通を管轄する部局であり、日本の旧運輸省に当たる。交通運輸に係わる科学技術も担当し、傘下に交通運輸部科学研究院を有している。
・交通運輸部HP https://www.mot.gov.cn/
応急管理部
応急管理部(应急管理部)は、災害などの危機管理を担当する部局である。科学技術関係では地震対策や防災に関する技術開発などを担当している。傘下に国家地震局を有している。
・応急管理部HP https://www.mem.gov.cn/
中国気象局
中国気象局(中国气象局)は、国務院直属事業単位の1つであり、主として中国全国の気象業務を担当しており、日本の気象庁に相当する。新中国発足時には人民解放軍の気象局として設置されたが、1953年に政務院に移管され中央気象局となった。1982年に中国気象局となり、さらに1997年に現在の直属事業単位となっている。
・中国気象局HP http://www.cma.gov.cn/
国家知識産権局
国家知識産権局(国家知识产权局)は、国務院にある独立した機関であるが他の部や委員会の監督を受ける機関の一つであり、国家市場監督管理総局の監督を受ける。
1980年に中華人民共和国専利局として設立され(「専利」は中国語で「特許」を意味する)、1998年4月1日に機構拡充されたうえで現名称に改称された。
・国家知識産権局HP https://www.cnipa.gov.cn/
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