教育部

 中国で教育政策を担当しているのは教育部である。教育部は、基礎教育から高等教育まで、さらには職業教育、民族教育などを所管しており、日本の旧文部省に相当する。

 中国でも、基礎研究の実施や研究者の育成は大学が主体であるため、科学技術の関係では大学などの高等教育関連の政策が重要である。大学全体の3分の2が国公立である(2018年で国公立826校、私立419校。参考として日本の大学数は2020年で国公立173校、私立592校)。中国の有力大学は教育部所管が多いが、日本と違い教育部以外の部や委員会なども大学を所管している。

 中国では、教育部が中心となって、資金と人材の優先配分を行って世界に通用する大学を育成しようとする政策が実施されてきた。「211工程」、「985工程」などはその代表的な政策であり、これらにより北京大学や清華大学は世界のトップクラスの大学になっている。

・教育部HP  http://www.moe.gov.cn/

(この項目 了)