国家科学技術奨励条例(1999年)
国家科学技術奨励条例は、国務院が1999年に科学技術の進歩活動に貢献する科学技術者や組織を顕彰するため制定した。
制定の経緯
1999年5月に、国務院は科学技術の進歩活動に貢献する科学技術者や組織を顕彰するため、「国家科学技術奨励条例:国家科学技术奖励条例」を施行した。本条例は、1993年6月に国務院が公表した「中華人民共和国自然科学奨励条例」および「中華人民共和国科学技術進歩奨励条例」が元になっている。この条例は、2003年12月、2013年7月、2020年10月に改正されている。
国家科学技術奨励条例の内容
この条例の基本的な考え方は、科教興国戦略に沿って知識を尊重し人材を尊重することにある。この条例では、現在次の5つの国家科学技術賞が定められている。
・国家最高科学技術賞
・国家自然科学賞
・国家技術発明賞
・国家科学技術進歩賞
・中華人民共和国国際科学技術合作賞
これらの国家科学技術賞は、科学技術における国家の最高賞であり、科学技術の進歩活動において突出した貢献をした公民や組織のために設立されたものである。受賞した科学技術者や組織は非常に名誉と栄誉に浴する。
とりわけ最初の国家最高科学技術賞は、毎年2名の最高レベルの科学者に授与されるもので、日本の学術関係の文化勲章に相当する。これまでの受賞者では、ハイブリッド稲の発明者でウルフ賞受賞者である袁隆平氏や、マラリアの薬剤の発見者でノーベル生理学・医学賞受賞者の屠呦呦氏が有名である。
参考資料
・中国中央人民政府HP 「国家科学技术奖励条例」