はじめに

 南京医科大学は、江蘇省南京市にある単科大学的な医学教育機関である。

 1934年に江蘇省鎮江市に設置された江蘇省立医政学院が前身で、1957年に南京に移って南京医学院となり、1985年に南京医科大学となった。

南京医科大学の写真
南京医科大学  同大学HPより引用

1. 名称と所管

(1)名称

・日本語表記 南京医科大学
・中国語表記 南京医科大学  略称 南医大 
・英語表記 Nanjing Medical University 略称 NJMU 

(2)所管

 江蘇省人民政府が主管し、国務院の教育部及び国家衛生健康委員会が協力する大学である。

2. キャンパスの所在地

 本部は、江蘇省南京市漢中路140号であり、ここは五台キャンパスと呼ばれている。

 この五台キャンパスに加え、南京市江寧区竜眠大道101に江寧キャンパスを有している。

3. 沿革

 南京医科大学は、1934年に江蘇省政府が江蘇省鎮江市に設置した江蘇省立医政学院が前身である。鎮江市は江蘇省の西南部にあり、長江と大運河が交差する交通の要衝にあって、かつては江蘇省の政府が置かれていた。

 1937年に日中戦争が始まると、鎮江市も戦火に巻き込まれ、西部に移動する中で私立南通学院医科と合併し、国立江蘇医学院となって重慶市に疎開した。

 第二次大戦で日本が敗北すると、国立江蘇医学院は1946年に重慶から江蘇省鎮江市に戻り、江蘇医学院として再建した。

 江蘇医学院は1957年に、本部を江蘇省鎮江市から南京市に移し、校名も南京医学院とした。

 1993年に、校名を南京医科大学に変更し、現在に至っている。

4. 規模

(1)学生数、教職員数

 学生数は約2万人であり、本部の教職員数は2,000人を超えている。

(2)学院と学科

 基礎医学院、公衆衛生学院、臨床医学院、薬学院、看護学院、医政学院、口腔学院、小児科学院など、19の学院を有している。また、基礎医学、臨床医学、公共衛生・予防医学、薬学、口腔医学、医学技術、看護学、心理学、生物医学工学、公共管理など、25の学科を有している。

(3)双一流学科建設

 中国は2017年に、国内の大学とその学科を21世紀半ばまでに世界一流とすることを目標とする政策(双一流政策)を開始した。

 2022年に改訂された双一流学科建設において、公共衛生・予防医学の1学科が選定されている。

(4)附属医院等

 HPによれば、総合性医院が10か所、専科性医院が5か所である。

○総合性附属医院(10か所)
·第一附属医院
·第二附属医院
·附属南京医院
·附属無錫人民医院
·附属淮安第一医院
·附属常州第二人民医院
·附属蘇州医院
·附属江寧医院
·附属泰州人民医院
·附属無錫第二医院

○専科性附属医院(5か所)
·附属口腔医院
·附属脳科医院
·附属小児科医院
·附属産婦人科医院
·附属腫瘍医院

(5)国家重点実験室など

 南京医科大学は、次の国家級の科学技術施設を有している。

○生殖医学・乳児健康全国重点実験室(生殖医学与子代健康全国重点实验室)

5. 特記事項

 既に述べたとおり、現在、10の総合性附属医院と5の専門性附属医院を有している。
 これら15か所の附属医院のなかで、復旦大学の医院管理研究所が公表しているランキングで100位以内に入っている医院は、第24位にランクされた南京医科大学第一附属医院(江蘇省人民医院)のみである。

南京医科大学附属第一医院の写真
南京医科大学附属第一医院  同医院HPより引用

 ここでは、この南京医科大学第一附属医院を簡単に紹介すると、同医院は南京医科大学の前身である江蘇省立医政学院の附属診療所として、1936年に南京市内に設置された。
 現在は、南京市広州路に本院を有し、他の地区に二つの分院を有している。南京医科大学第一附属医院は他の江蘇省婦人児童保健院などとと共に「江蘇省人民医院」を構成しており、この江蘇省人民医院は病床数が約4,500床、スタッフ数7,000人である。

参考資料

・南京医科大学HP https://www.njmu.edu.cn/
・江蘇省人民医院HP http://www.jsph.org.cn/
・中国医院及专科声誉排行榜 https://rank.cn-healthcare.com/fudan/national-general